2016年に中古マンションを購入したわたしたち夫婦の物件探しは一筋縄にはいかず、常にライバルとの取り合いでした。
そこでこの記事では、不動産取引によくある「先を越される問題」について、わたしたちの体験談と先を越されないためのコツをご紹介します。中古物件をお探しの方は、ぜひ最後までお読みください。
こんな人におすすめ
- 住宅ローンで中古マンションを購入したい人
- 欲しい物件に申し込んでも先を越されてしまう人
- 優柔不断で欲しい物件になかなか申し込みできない人
「中古物件を先に申し込まれた」というのはよくあること
不動産取引には幾つかのハードルがありますが、その中でも代表的なのが「物件探し」です。注文住宅を建てる方であれば「土地探しに苦労した」という方が少なくないですし、建売も同様といえます。
わたしも実際に失敗しているので「欲しかった物件なのに先を越された」「あんなに良い物件は二度とないかもしれない」という気持ちは痛いほど分かります。
中古マンションは新築マンションよりも競争率が高い
意外に思われるかもしれませんが、条件が良い中古マンションは、新築マンションに比べて競争率が高くなります。その理由は、売り出しの期間に関係します。
新築マンションには折込チラシなどの広告があり、一定の募集期間が設けられますよね?
しかし、中古マンションは広告がない場合もあり、オンラインに掲載される前に買い手が現れることも多いからです。
欲しい物件で先を越されないために必要なこと
決断のスピードも重要ですが、不動産取引は口約束だけでは進められません。
というのも、住宅ローンの事前審査は「ほぼ間違いなく○○万円を借りられる」ということを証明するもの!
何の信用もない買い手に物件を売る不動産業者は存在しないので「ローンを組める状態での物件探し」であることを明確にしておくことが、取引をスムーズに進めるコツなのです。
対策1. 住宅ローンの事前審査(仮審査)を済ませておく
事前審査とは
- 事前審査は住宅ローンに申し込む前に、申込者の返済能力などを短期間に判断する審査のこと
- 物件の売買契約前に申し込めるので「住宅ローンが借りられそうか」を契約前に確認できる
住宅ローンは、返済者の信用情報や返済能力などを細かく審査されます。事前審査は、正式な申し込みよりも比較的簡単な審査といわれていますが、以下の2点は審査を通して知っておく必要があります。
- ローンを組めるか
- いくらまで借りられるのか
対策2. 希望条件を決めておく
我が家の例
- 駅から徒歩5分以内
- 予算○○万円以内
- 広さが○○平米以上
- 駐車場に空きがある
次に必要なこととして「条件を決めておくこと」があります。
「これがなかなか難しい」という人も多いですが、物件を内覧している段階で、ある程度の条件は満たしているはずなので「条件を幾つ満たしているか」で判断しやすいようにしておくことも大切です。
札幌で中古マンション探しをしたわたしたち夫婦の失敗談
ここでは、わたしたちが実際に体験した失敗談をご紹介します。
失敗談1. 事前審査が遅く買取再販業者に先を越された
欲しかった物件
- 物件A (第1希望)78平米|駅徒歩6分 (南向で理想的な価格)
- 物件B (第2希望)63平米|駅徒歩1分 (物件Aより狭く100万円高いが駅近で角部屋)
第1希望の「物件A」は、売りに出されて間もない状態かつ、売主もまだ居住中の状態でした。Webにも公開されておらず、広さも立地も価格もベストな条件だったので、急いで事前審査をすることに!
よくよく聞くと、申込んだのは現金一括払いの買取再販業者(中古マンションを一旦買い取ったあとリフォームをして再販する業者)とのことでした。
「先を越された」と知った時は本当にショックでした……。
失敗談2. 決断が遅く交渉権が回ってこなかった
欲しかった物件
物件A (第1希望)78平米|駅徒歩6分 (南向で理想的な価格)- 物件B (第2希望)63平米|駅徒歩1分 (物件Aより狭く100万円高いが駅近で角部屋)
「物件B」は物件Aに比べて立地が良いものの、15平米狭いうえに100万円の予算オーバーです。
あれこれ悩み申し込みに踏み切ったものの、悩んでいた間にこちらも先を越され「交渉権が回ってくるかどうか、少しお待ちください」との回答でした。
物件Bもダメになったらどうしようと焦る中、
との連絡が入り、今度は即行動・即決で買い付け申し込みをしました。交渉権が回ってくるのは予想外でしたが「こんなこともあるのか」という貴重な体験だったように感じます。
失敗からの学び!最後は即決で希望物件を購入
前述のとおり、交渉権が回ってきたわたしたち夫婦は「即決」で購入を決めました。はじめから深く考えず即決購入するのは危険ですが、条件を満たす物件を比較したあとは「即決」が物をいう場合もあることを実感します。
先を越された「物件A」の後日談
買取再販業者に先を越された「物件A」はその後、リフォームされ再び売りに出されたという状態でした。
ネットで内装を見ましたが、スケルトンリフォームではなく設備やクロスを替えただけのよくあるリフォーム……。
それでもすぐに買い手が見つかったようですが「正直そんなに支払うのはもったいない」と思ってしまいました。
中古マンションの購入は即決する勇気とスピード感が大切
最終的には結果オーライだったわたしたちでしたが「即決できるようにしておくための事前審査と条件整理」がいかに大切か……ということを身を以って体験しました。
不動産取引は、慎重になることもさることながら、即決する勇気とスピード感も必要です。
「値引き交渉をしない」という選択も効果あり
わたしたちも悩みましたが、結果的には値引交渉せず、満額で申込みをしました。
「値引交渉している間に、もしまた次の申込者が現れたらどうしよう。立地が良いので買い手はすぐに見つかるはず」と思うと、即決しか選択肢はなかったように思います。
不動産はご縁
購入した「物件B」に満足しているとはいえ、今でも実は買い逃した「物件A」を見に行くことがあります。
「物件Aのほうが広かったよね」「でも駅からは遠い」と夫婦で話しながら「あの時は悔しかったねぇ」と思い出話に浸っています。
「不動産はご縁」といわれますが、実際に物件Bで回ってきた交渉権のことを思うと、あながち間違いでもないと感じる今日この頃です。
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