我が家が購入した中古マンションは、当時築31年だったため「寿命は大丈夫?」ととても悩んだことを覚えています。そこでこの記事では、わたしたちが決めた物件の選び方と判断基準について、実体験のもとご紹介します。
築30年の中古マンションは本当に買って大丈夫?
築30年超えの不安1. マンションの耐久性と耐震性
知っておきたいマンションの構造
- RC造(鉄筋コンクリート構造)
- SRC造(鉄筋鉄骨コンクリート構造)
まず、マンションの構造には上記二つの種類があります。
仮に「100年大丈夫」と言われるコンクリートであっても、耐用年数の限度まで保つかは、実際に100年経たない限り誰にも分かりません。
そのため中古マンションは、築年数が古いほどマンションそのものの耐久性や耐震性に不安を抱いてしまいます。
築30年超えの不安2. 築古マンションは近い将来「建替え」があるかもしれない
わたしたち夫婦が購入した中古マンションは当時、築31年。
30年間の住宅ローンを組んだため、繰上げ返済をしなければ完済時のマンションは築61年。
そう考えると「築30年超えの中古マンションは買うべきではない」と思いがち。
ですが現実問題、簡単に建替えできないのが今の日本の現実です。
マンションの建替えには区分所有法(区分所有者の4/5以上の賛成が必要)や、建替費用の捻出などが必要で、住人の「Yes」を集めるまでにはかなりの時間がかかります。
購入したマンションがもし建替えになったらどうするの?
購入したマンションが、予想よりも早い段階で「建替え」になった場合は、住宅ローンの支払状況や諸々の事情によって、建替え後のマンションに住めなくなるかもしれません。
「それでは何のためにマンションを買ったの?」と言われそうですが、「集合住宅、それも築31年の中古。そういうことは無きにしもあらず」だと思うからです。
しかしながらわたしの予想では……今のところマンションの管理状況も良く、経済事情にも大きな不安はないため、少なくともあと30年は問題なく住めると思っています。
築30年超えマンションの強み
- 好条件の立地に立つ物件が多い
- 管理状態が分かる
- 物件価格と固定資産税が安い
- 値崩れの心配がない
築古マンションならではの不安はつきものですが、同時に「メリット」も複数あります。
一番の魅力は立地の良さ。
日本では新築マンションを建てようと思っても、駅近などアクセスの良いエリアは既に開発されているケースが多いですよね?
新築マンションと同じ立地、同じ広さでも築古なら半額以下になることがある
マンションの資産価値は築20年でゼロになると言われていますが、これは「建物部分」に限った話。
土地は資産価値が下がりません。
首都圏の新築マンションと同じ広さ、条件であれば、中古物件は半額以下となることも珍しくありません。
売却前提の購入であれば築浅に越したことはないですが、そうでない場合はそれほど気にする必要はないはず。
値崩れの心配がなく、物件価格と固定資産税も手頃なのは築古マンションならではのメリットです。
築30年超えマンションを購入する時のチェック項目3つ
3つのチェック項目
- 新耐震基準の物件か
- RC構造よりもSRC構造を優先
- ピロティ構造(1階部分が柱だけの空間で駐車場などになっている建物)は避ける
わたしたち夫婦のマンション購入は、フルリノベーション前提だったため、物件に掛けられる予算が決して多くはありませんでした。
築浅物件は当然、割高。そのため価格が割安になる築30年以上が購入対象になります。
その際に、決めた3つの条件が上記です。
新耐震基準の物件か
旧耐震基準の物件は築年数が古いため、そのぶん価格も割安。
リノベーション前提の物件探しをしていたわたしたちにとって、「物件価格が安い」という点では魅力的でしたが、最終的には新耐震基準のみに絞りました。
旧耐震だからと言って全ての物件がダメというわけではなく、新耐震だからと言って大丈夫なわけでもありません。
しかしながら「自分たちが少しでも安心できる物件を選択したい」というのが、その理由です。
SRC構造を優先しピロティ構造は避ける
今時の新築マンションであれば、RC、SRCはあまり気にしなくても良さそうですが、わたしたちは「10階建て以下のマンションかつ、できる限りSRC構造」と決めていました。
またピロティ構造を避けた理由も、強度や耐震性が気になるからです。
専門家の意見を聞くことも大切
耐久性や耐震性については、ネットにあれこれ書かれていますが、素人にはなかなか分かりにくいもの。
そのため専門家の意見を聞いてみるのも一つの手です。
どういう判断基準でこのマンションを選んだのかや、その時に気を付けたことを一通り説明し、アドバイスを貰っています。
決めるのはあくまで自分ですが、「自分たちの判断基準や、見ているポイントがズレていないか」。
これが分かっただけでも少し安心できたのを覚えています。
中古となると築年数や寿命が気になりますが、「マンションは管理が命」でもあります。
この点も、事前にしっかりチェックすることを忘れないでください。
欲しい物件が事故物件だった場合は?
何らかの原因で、前居住者が死亡した経歴のある物件を指す事故物件。
これに関しては、賛否あると思います。
内覧を希望する物件が、事故物件かどうか気になる場合は「大島てる」で調べてみてください。
わたしたちは、どの物件も事前に調べて内覧しました。
築30年超えマンションの選び方まとめ
築30年超えのマンションを購入する場合はぜひ、ご紹介したポイントに照らし合わせて最終判断してみてください。
- 新耐震基準の物件か
- RC構造よりもSRC構造を優先
- ピロティ構造(1階部分が柱だけの空間で駐車場などになっている建物)は避ける
物件が築30年を超えていても、「新耐震基準」であれば住宅ローン控除を受けられる可能性もあります。
詳しくは文末の関連記事をご覧ください。
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