「コンクリート現し」や「躯体現し」ともいわれるコンクリート(スケルトン)天井は、コンクリート造のマンションだからこそ実現できることの一つです。
そこでこの記事では、我が家も実際に取り入れたコンクリート天井のメリット・デメリットをご紹介します。「寒くない?」「見た目はどうなの?」などのよくある質問についてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
躯体現しのコンクリート天井(スケルトン天井)とは
構造体(マンションの天井や床、梁や柱)に加工をせず、そのまま見せるため「躯体現し」といわれることもあります。
「コンクリートを見たい!丸見えのほうがむしろ良い!」と思い、ご覧のとおり自宅をスケルトン天井にしています。
リノベーションでコンクリート天井にした理由
我が家がコンクリート天井にした理由は、天井高の確保とデザイン性にあります。
室内は床が見えるほど、開放感のある空間に感じられますが、これは天井も大きく関係します。
一言に部屋が広いといっても、天井高が低ければ開放感にはつながりません。
つまり、目線の先と頭の上、この両方のバランスが大切なのです。
コンクリート天井(スケルトン天井)のメリット
コンクリート天井のメリット
- 開放感がある
- デザイン性が高い
天井が高くなることで、部屋全体も明るくなります。
また、家づくりの際、壁や床の内装にこだわる方は多いですが、天井も同じくらい重要です。
天井も、部屋を印象付ける大切な要素なのです。
開放感がある
戸建もマンションも、平均的な天井の高さは約2.4メートルです。
中には、2.7メートル前後あるマンションもあります。
デザイン性が高い
「天井も、部屋を印象付ける大切な要素」と前述しましたが、ポイントは素材使いにあります。
我が家はリノベーションの際、異素材ミックスにこだわったこともあり、無垢木、足場板、モルタル、塗り壁、タイル、そしてコンクリートと、さまざまな素材を採用しています。
コンクリート天井(スケルトン天井)のデメリット
コンクリート天井のデメリット
- 施工コストがかかる
- 冷暖房効率が悪くなる可能性がある
- マンションの最上階の部屋はコンクリート天井にできない
元々あった天井の解体はもちろん、照明などの配線をまとめる処理も必要なため、手間がかかります。
また、空調効率の悪さを指摘されることもありますが、これは住戸や物件によって異なります(理由後述)
施工コストがかかる
1. 直天井
直天井は、コンクリート天井面にクロスを直貼りして仕上げている状態です。
コンクリート天井にしたい場合、直天井であればコストはそれほどかかりません。
2. 二重天井
二重天井は、コンクリート天井面に天井組みをし、数十センチ下げた高さに仕上げ面を設けている状態を指します。
天井組みには軽量鉄骨や木組などがあり、この骨組みにボードを貼って仕上げ面を作り、電気配線などを通すスペースを設けます。
この場合は、コンクリート天井にする際、直天井に比べ費用がかかります。
ちなみに我が家は、二重天井でした。
冷暖房効率が悪くなる可能性がある
コンクリート天井に限りませんが、天井が高くなると冷たい空気と暖かい空気が上下で分離しやすくなります。
また、シーリングファンもおすすめです。
リビングでは、対角線上にサーキュレーターを置き、空気を循環させています。
それほど目立つものではないですが、はじめの頃はそれが天井から落ちてくるのもだとは気付かず、ただの埃だと思っていました。
これもデメリットといえますが、気になる場合はこまめに掃除するしかありません。
マンションの最上階の部屋はコンクリート天井にできない
最上階の住戸の天井は、常に外気にさらされます。
夏は太陽の日差しで暑くなり、冬はコンクリートが冷やされ寒くなりますよね?
「リノベーションでコンクリート。天井にしたい」という方は、最上階の部屋を避けるのがベストです。
コンクリート天井(スケルトン天井)についてよくある質問
ここからは、コンクリート天井に関するよくある質問をご紹介します。
Q. スケルトン天井にすると部屋が寒くなるのでは?
前述のとおり、サーキュレーターを使っていることもありますが、我が家は暖房を付けていない真冬の時期でも、部屋の温度は低くて16℃です。
ちなみに我が家は、8階建てマンションの4階、角部屋です。
Q. コンクリート天井だからこそ楽しめるインテリアとは?
天井をむき出しにすると、画像のような穴が幾つか残ります。
我が家も、ドライフラワーを吊るしたり、S字フックを連結させて、植物をハンギングしています。
Q. スケルトン天井の見た目が気になる
上記は我が家の例ですが、わたしは墨出しの跡や、施工当時に書かれた数字をあえてそのままにしています。
コンパネの跡もそのままです。
色の濃さや模様も場所によって違います。
コンクリート天井の魅力とは?スケルトン天井のメリット・デメリットまとめ
天井高の確保とデザイン性を理由に、コンクリート天井を選んだ我が家ですが、この選択に全く後悔していません。
天井を高くしたことでリビングが広く感じられるほか、インパクトもあり気に入っています。
しかしながら、施工費と空調面が気になる方にとっては、勇気の要る方法かもしれません。
反対に、デザイン面を重視する方であれば、満足度はきっと高いはずです。
インダストリアルなスタイルや、メンズライクなインテリアがお好きな方には特におすすめです。
こちらの記事もあわせてどうぞ
露出配管でおしゃれに!パイプ配線のデメリット、我が家の例を紹介
今やリノベーションの定番となりつつある露出配管について徹底解説。「おしゃれに見える?」「デメリットは何?」と気になる人に向け、実際に露出配管を採用した我が家の事例もまとめています。スケルトン天井をお考えの方はぜひ、参考にしてください。
続きを見る
ダクトレールは黒か白しかない?どっちがいいの?色選びのコツ
「ダクトレールをおしゃれに使いたい。でもダクトレールには黒と白しかない?」「色を決められない」という方に向け、ダクトレールのカラバリ、選び方、メリット・デメリットを徹底解説。黒のダクトレールが合う部屋、白のダクトレールが合う部屋についてもまとめています。
続きを見る
ピーコンとは?セパ穴ともいうコンクリートの丸い跡
コンクリートの建物に見える丸い穴「ピーコン(Pコン)」は、コンクリートを型枠に流し込む際に使う道具の跡のこと。この記事では、普段何気なく目にするピーコンの意味と活用法を詳しくまとめています。
続きを見る