
わたしたち夫婦は、2016年に中古マンションを購入し、フルリノベーションをしました。
この記事では、中古マンションを実際に購入してわかった失敗しないための条件をご紹介します。特に、物件価格や築年数、建て替えの可能性に関しては、多くの方が気になる情報だと思いますので、物件選びのコツを詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
我が家が購入した中古マンションのスペック
物件価格 | 非公開 |
リノベーション費用 | 820万円 |
築年数 | 築31年(新耐震基準) |
所在階/階数 | 4階/8階(角部屋) |
面積 | 63㎡ |
間取り | 2LDK |
主採光 | 西向き |
立地 | 札幌市中央区|最寄駅まで徒歩20秒 |
わたしたち夫婦が購入したのは、1980年代に建てられた中古のライオンズマンションです。戸数が少ない点はネックでしたが、新耐震基準かつSRC造であること、そして立地の良さが決め手となりました。
中古マンションの購入で失敗しないためのポイント
- 【立地】好立地であること
- 【築年数】築20年以上の物件であること
- 【管理】管理組合が健全であること
わたしの経験上、中古マンション選びに欠かせないポイントには、大きく分けて3つあると思っています。

次項で早速、中古マンションの購入で失敗しないための条件をご紹介します。
条件1. 立地

わたしたち夫婦が住む、札幌の街並みです
「マンション選びで一番大切だと思うことは何ですか?」と聞かれたら、わたしは迷わず「立地」と答えます。住居はリフォームやリノベーションで好きに改修できますが、立地はあとから変えられないからです。
また、どんなにスペックの高いマンションであっても、駅から遠い場所や周辺環境が整っていないエリアであれば生活は不便に感じます。
立地はマンションの資産価値にも直結する
駅から近いだけでなく、防犯や災害の観点からみても「良い」とされるマンションは資産価値の高いマンションです。
特に、ファミリー層が多く住むエリアともなれば、スーパーや病院、学校に図書館など周辺環境の充実も、そこに建つマンションの価値を左右します。
条件2. 築年数
中古マンションを購入したい方にとって、気になることTOP3にランクインするのが築年数です。
「一番お買い得なのは何年なのか?」「将来、建て替えになったらどうなるの?」と、さまざまな疑問を抱きます。

築20年以上の中古マンションが良い理由
マンションは築年数が古くなるにしたがって安くなり、築20年〜25年前後で底値を迎えます。これ以降は価格の変動が緩やかで、大きな値崩れがありません。
そのため、まずは築20年〜25年の物件を狙うのがおすすめです。

個人的に「旧耐震基準」のマンションはおすすめしないからです。理由は以下の記事にまとめています。
築古マンションは住宅ローン控除に注意が必要
住宅ローン控除の適用条件
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)とは、住宅ローンを利用して家を購入した人に対して税金の還付を行うことをいいます。
- 床面積が50㎡以上
- 非耐火建築物(木造や軽量鉄骨などの住宅)は築20年以内、耐火建築物(鉄骨・鉄筋コンクリートなどの住宅)は築25年以内であること(※)
- 控除を受けようとする年の所得が2,000万円以下であること
- 10年以上の返済期間で住宅ローンを組んでいること
- 対象のマンションの購入後6ヶ月以内に住み始め、その年の12月31日まで継続して住んでいること
※築年数の要件を満たしていなくても「耐震基準適合証明書」あるいは「既存住宅売買瑕疵担保責任保険の付保証明書」があれば住宅ローン控除の適用を受けられます
基本的に住宅ローン控除は上記の条件を満たすことで受けられますが、築26年以上でも住宅ローン控除を受ける方法があります。ただし、これは新耐震基準のマンションであることが条件です。

条件3. 管理組合
新築マンションとは違い、中古マンションは管理状態が非常に大切です。そのため、中古マンション選びは「立地」「築年数」と同時に、管理状態にも注目してみてください。
「大規模修繕が計画的に実施されていない」「築古なのに給排水管が交換されていない」などがみられるマンションは要注意です!
そのような事態に陥っているマンションは、管理組合がうまく機能していない可能性があります。
管理組合の運営状況がマンションの寿命を左右する
分譲マンションには必ず「管理組合」が存在します。管理組合とは、そのマンションに住む各住戸の所有者で構成される組合のことです。

一部のマンションでは、理事長が管理会社と結託し、マンションの管理費などを横領していた……なんて事件もあります。
中古マンションの購入に関するよくある質問
続いて、当ブログをご覧になった方から実際にいただいた質問をご紹介します。
Q. 物件探しにレインズは役立つ?
ans.
個人的にはおすすめしません。
※レインズとは、不動産業者だけが閲覧できる不動産情報のサイトのことです
中古マンションの購入を検討している方は、不動産業者を通じてレインズをみられますが、個人的には役に立たないサイトだと感じています。その理由は、不動産業者の「囲い込み」です。

Q. 中古マンションは築何年で建て替えになる?
ans.
一概にはいえませんが、築50年を超える頃になると建て替えを検討し始めるマンションが増える傾向にあります。
建て替えと聞くと「長くは住めないマンションなの?」と疑問に思うかもしれませんが、決してそうではありません。
国土交通省「中古住宅の流通促進・活用に関する研究会」によると、これまで日本で取り壊しになったRC造マンションの築年数は68年でした。
日本でマンションが本格的に供給され始めたのは戦後のため、一概に「何年もつ」というのは難しいのが現状です。また、昨今のマンションは「コンクリートの寿命が100年以上」ともいわれています。
建物の寿命は管理状態によっても大きく変わるため、管理組合が健全に運営され、かつ管理が行き届いていれば、早くに建て替えする必要はないはずです。
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Q. 中古マンション購入の注意点は?
ans.
中古マンションの購入は「仲介手数料」に注意が必要です。
意外と知られていませんが、マンションを購入する際に必要な経費は、新築マンションよりも中古マンションのほうが高いです。その理由は「仲介手数料」にあります。

また、中古マンションの購入にはさまざまな経費が必要となり、その価格は物件価格のおよそ10%と決して安くはありません。
Q. 中古マンションを購入しリノベーションする際に知っておきたいことは?
ans.
まずは、共用部分と専有部分を理解しておくことが大切です。

これにはわたしも大賛成ですが、知っておくべきことや注意すべき点が幾つかあります。
まず、分譲マンションには「共用部分」と「専有部分」があり、共用部分はマンションの所有者全員で共有するものです。そのため、勝手に工事をしたり、設備を入れ替えたりはできません。
また、物件の購入者だからといって、勝手にリフォームやリノベーションをすることもNGです。マンションリノベーションは、隣や上下階に住む人の許可だけでなく管理組合の許可が必要となります。
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中古マンション選びは、さまざまな角度からチェックする必要がありますが、中古マンション選びにおけるポイントをしっかり押さえておけば、きっと納得のいく物件を手に入れられるはずです。
リサーチには手間と時間がかかることもありますが、決して手を抜かず、ご自身の目で一つ一つしっかり確認しながら「ここだ」と思える物件を見つけてください。
さらに、中古マンション選びはスピード勝負でもあるため、ライバルに負けないために備えておくべきことについても、ぜひチェックしてみてください。
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