我が家は2016年に中古マンションを購入し、フルリノベーション(スケルトンリフォーム)しました。
この記事では、マンションリノベーションのビフォーアフターをご紹介するとともに、工事の流れや費用、リノベーションによくある質問についても詳しくご紹介しています。
ここを読めば、リノベの全てをお分かりいただけるはず!リノベブログの真髄が詰まったページですので、ぜひ参考にしてください。
約6,500文字あるため気になるテーマについて早く知りたい方は目次から該当の見出しにジャンプしてください
スケルトンリフォームは専有部のほぼ全てを丸裸にするリフォームのこと
スケルトンリフォームとは
スケルトンリフォームとは、住居の内装や設備を取り払い、専有部のほぼ全てを丸裸(=スケルトン)にするリフォームのことです。
スケルトンリフォームは、住居の一部をリフォームする工事(設備の交換やクロスの張替えなど)と比べ、たいへん大掛かりな作業になります。
しかしながら、スケルトンにすることで間取りや水まわりの変更が可能になるため、リフォームの自由度が格段に高くなるのが特徴です。
リノベーションとリフォームの違い
住居の一部を改修するのが「リフォーム」なのに対し、間取り変更を含む大掛かりな工事を「リノベーション」といいます。
要は「躯体以外の全てを解体し、また作り直す」という行程を含むか含まないかの違いが、リフォームとリノベーションの大きな違いとなります。
築31年63平米の中古マンションをリノベーション
不動産業者による「買取再販物件」だったため、室内はリフォーム済の状態です。
「これが逆梁アウトフレーム工法だったら……」とないものねだりしたくなりますが、ご覧のとおり梁と柱が張りだす典型的な昭和時代のマンションです。
3LDKだった間取りを2LDKに変更
Before→After
我が家は3LDKを2LDKにフルリノベーションしました。水まわりの位置はそのままですが、他は全て手を加えています。
マンションリノベーションの工事は大きく分けて5つのステップがある
リノベーション工事の流れ
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1養生と解体
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2大工工事
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3内装工事の下地準備
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4壁・床・天井の仕上げ
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5美装工事と施主検査
マンションリノベーションは、戸建住宅とは違い、工事の様子を外からは一切見ることができません。
そうすることでリノベーションの全体像を把握いただけると思います。ここからは、工事の行程を時系列でご紹介しますので、早速みていきましょう。
1. 養生と解体
工事開始にあたり、必ず行われるのが「養生」です。
マンションのエントランスやエレベーター、廊下などマンションの「共用部分」に傷をつけないよう、広範囲に渡って専用の資材を設置します。
そして、この時期の工事の見どころは、何といっても解体です!ここを逃すと一生、コンクリートそのままの躯体を見る機会はありません。
2. 大工工事
解体が終わったあとは、間取り変更に伴う大工工事がスタートします。軽量鉄骨または木材で、壁や天井の下地を大工さんが組んでいきます。
「テレビを壁掛けにしたい」「先々、壁に棚を取り付けるかもしれない」とお考えの際は、このタイミングで下地を補強しておきましょう。
3. 内装工事の下地準備
部屋の骨格を組んだあとは、壁に石膏ボードなどを貼り、下地を作ります。
この頃になると、新しい間取りのイメージを掴むことができるため、家具の配置や家具を置くスペースの採寸もしやすくなります。
4. 壁・床・天井の仕上げ
リノベーション工事のなかで一番ワクワクするのが、この時期ではないでしょうか。日を追うごとに内装工事が進むため、現場を見ているだけで楽しいです。
5. 美装工事と施主検査
「美装」とは、工事の終わりに家の中を綺麗にすることです。養生を全てはがし、家中を掃除します。
また、取り付けた建具や設備に不具合がないかについても、このタイミングで調整します。問題ないことを施主も一緒に確認して(=施主検査)リノベーション工事が終わります。
【場所別】マンションリノベーションのビフォーアフター
続いて「キッチン」「リビング」「寝室」「WIC」「洗面台」の順に、各部屋ごとのビフォーアフターをご紹介します。
キッチンのビフォーアフター
Before→After
我が家のキッチンはもともと独立型で窓がなく暗い雰囲気でした。
リノベーションでは、位置をそのままにしながらオープンの状態にし、間仕切り代わりにカウンターを造作しました。天井から、アイアンラックを吊り下げたところもポイントです。
リビングのビフォーアフター
Before→After
もともとあった壁を取り払い、カーペットだった床は無垢フローリングに変更しています。
壁はクロスでなく塗り壁を採用し、天井は表し(スケルトン天井ともいいます)にしました。二重天井をやめたことで、天井高は40センチ以上高くなっています。
Before→After
朝と夜、光の加減で雰囲気の違いを楽しめるのも塗り壁の魅力です。
わたしたちは見慣れて分かりませんが、塗り壁もクロスのように年々少しづつ色味が変わっていきます。
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寝室のビフォーアフター
Before→After
室内窓を設けた壁の向こう側が寝室です。
寝室にはウォークインクローゼットを併設しています。予算の都合上、凝ったことは特にしていない寝室ですが、ブラックに塗り替えて再利用した吊り戸棚がアクセントです。
洗面台のビフォーアフター
Before→After
洗面台に限っては、自力でカスタムしています。
マンション購入当時、売主さんが交換してくれたものの、嫌で嫌で仕方なかったユニット洗面台を入居1年後にセルフリノベしました。
造作のクオリティとはいかないまでも、以前よりはだいぶマシになったと思います。
しかし数年後……
結局のところ、DIYした洗面台にも満足できず、数年後に再びリノベーションしました!
2021年「洗面台」を再びリノベーション
念願の造作洗面台がこちらです。壁も床も一からやり直し、洗面ボウルや照明などの設備も一新しました。
マンションリノベーションに関するよくある質問
ここからは、普段よくお問い合わせをいただく質問をご紹介します。
Q. 壁付けキッチンを選んだ理由は?
ans.
対面式キッチンのメリットよりも、デメリットのほうが気になったからです。
対面式キッチンは、料理中の匂いがリビングに広がりやすいですし、シンクの背面収納が丸見えになりがちです。さらに、フルオープン型の対面式キッチンであれば、ダイビング側に油がはねやすく汚れが目立ちます。
Q. システムキッチンの間口が2250だと狭い?
ans.
使いやすさと広さは比例しません。身長が155cmのわたしにとって、間口2250mmのキッチンはコックピットのように動けます。
反対に、壁付け(I型)は横移動しかないため、間口が広過ぎるとかえって使いにくくなってしまいます。2700mmがその分かれ目です。最大で3500mmともいわれますが、さすがにそれは横移動が多過ぎる気がします。
Q. キッチンの床を無垢フローリングにして問題ない?
ans.
問題ありません。我が家が実際に採用して感じるのは「水まわりにこそ無垢フローリングが良い」ということです。
我が家のキッチンは、ナラの無垢材を使っています。住み始めて数年が経つものの、傷や汚れはほとんどありません。ナラ材は、杉やヒノキに比べ固いですが、そのぶん傷付きにくいためキッチンを問わずおすすめです。
Q. スケルトン天井(表し天井)は寒い?
ans.
マンションのスペックにもよりますが、我が家は全く寒くありません。ただし、最上階の住戸には向かない可能性があります。
マンションの天井は、そもそも「隠す」ことを前提に作られています。隠すのが前提ということは、見せることを想定していないということ!
天井にはコンパネの跡や墨出しの跡が残っているため、綺麗な天井を求める方にもスケルトン天井は不向きかもしれません。
Q. 無垢フローリングはどう選べば良い?
ans.
施主の性格と生活スタイルにあわせてください。小さなお子さんがいるご家庭や、親と同居するお宅は柔らかくて暖かい針葉樹、コスト重視の場合も針葉樹が良いです。
「見た目重視で選びたい、傷の補修や塗装は面倒という方は広葉樹」というように、何を優先したいかによってまず、針葉樹か広葉樹を決めます。
そこから見た目や価格を比較し、どれが一番ベストなのかを整理していきましょう!そうすることで、おのずと選択肢が限られてくるはずです。
Q. 夫婦の寝室は6帖で足りる?
ans.
足ります。その代わり、寝具以外の家具を置くスペースは限られます。ちなみに、我が家の寝室も6帖です。ベッドサイズはダブルを使っています。
他に家具を置かなければ充分な広さですが、人によっては最低限の広さともいい換えられます。
Q. 室内窓のデメリットを知りたい
ans.
木製にするかアイアン製にするかでデメリットが異なります。
我が家は当初アイアンを希望しましたが、予算の関係で「木製」にしています。木製の室内窓は鉄製に比べ価格を抑えられますが、窓枠を細くした場合は強度に影響するため注意が必要です。
また、アイアン製は錆びやすいため、設置場所や日々のメンテナンスを考慮したうえで採用することをおすすめします。
マンションリノベーションのビフォーアフターまとめ
我が家のリノベーションは、工事開始から約1ヶ月半で完成しました。
ほぼ毎日通っていたため、どの工程も自分の目で見ることができ、これは本当に貴重な体験だったと感じます!
ただし、リノベーションに浮かれて、工事前の写真をほとんど撮っていなかったことを今更後悔しています。
さらに、リノベーションは良いことばかりではありません。
我が家は幸い、大きなトラブルは無かったものの、それでも失敗したことは幾つかあります。
みなさんが同じ失敗をしないで済むよう、後悔談についてもあわせてご覧ください。
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